速水もこみちが沢村一樹から3代目を襲名した浅見光彦シリーズ...「蜃気楼」では控え目ながら責任感の強い速水版・光彦を確立
#芸能 #俳優・女優 #コラム 2024.8.27

ベストセラー作家・内田康夫の原作をドラマ化した旅情ミステリー「浅見光彦シリーズ」。TBS、フジテレビ、日本テレビ、テレビ東京でそれぞれ放送されているが、TBS系では初代の辰巳琢朗(※「琢」は正しくは「豕」に点が付く)に続き、第14作から第31作まで長く光彦役を務めた沢村一樹の印象が強い。3代目光彦役としてその後を引き継いだのが、速水もこみちだ。2002年に俳優デビューした速水は、2005年の日本テレビ系ドラマ「ごくせん」でブレイク。2006年公開の映画「ラフ ROUGH」では日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。同年のテレビ朝日系ドラマ「レガッタ〜君といた永遠〜」ではドラマ初主演するなど、順調にキャリアを重ねていった。2011年からは情報番組「ZIP!」での「MOCO'Sキッチン」も話題を呼んだ。 そんな速水が浅見光彦役に起用されたのは2013年。186cmの長身を生かし、アスリート役などが多かった彼だが、聡明で繊細なイメージが強い光彦役に抜擢された。そして、主演第2弾となった「蜃気楼」は「速水版光彦」の評価を高めた一作だ。 本作は北陸や京都を舞台に、光彦が「富山の薬売り」にまつわる連続殺人事件の謎に迫るストーリーで、浅見家に「富山売薬」の梶川尋助(山本圭)が訪れる場面から始まる。光彦は、雑誌「旅と歴史」から「富山の売薬さん」の特集記事を依頼されて梶川への同行取材を依頼する。富山に出向いた光彦は、漢方薬の専門知識を学ぶため、富山薬科大学の准教授・高津雅志(葛山信吾)を訪ねることに。高津は東京の薬科大学の学長の娘婿になるという。梶川と合流して漁師町を巡った光彦は、梶川が売薬さんとして非常に歓迎されていることに驚く。