天文学の技術を応用したディープフェイク検出手法の発明
#生活 #テクノロジー,AI,ディープフェイク 2024.7.27

イングランドのハル大学(University of Hull)の研究チームが、天文学の技術を応用したディープフェイク画像の検出手法を開発し、注目を集めている。人間の目の反射パターンを分析するというユニークなアプローチで、AI生成の偽画像を見分けることを可能にした。 この手法は、天文物理学教授ピンブレッド博士の指導の下、研究チームのリーダーであるオウォラビ氏によって開発された。その原理は、簡潔かつ効果的だ。同じ光源で照らされた人間の目は、通常、左右の眼球で類似した光の反射パターンを示す。研究チームはこの原理を利用し、銀河の光分布測定に用いられる「ジニ係数」を目の反射分析に応用した。ジニ係数は、光の分散状況を示す指標で、眼球のピクセル全体における反射の均一性を評価できる。係数が0に近いほど光が均一に散らばっていることを示し、1に近づくほど一点に集中していることを意味する。ピンブレッド博士は、「我々は眼球での光の反射形状の測定法と、望遠鏡で撮影された銀河の形状測定に用いられる天文学的手法を比較しました」と説明している。従来のディープフェイク検出方法に比べてより効果的である可能性を秘めている。