花組トップスター・柚香光の軍服姿が見目麗しい、宝塚歌劇「二人だけの戦場」
#芸能 #俳優・女優 #コラム 2024.3.31

花組公演「二人だけの戦場」は1994年に雪組で初演されて好評を博して以来、再演が待望されていた。それが、2023年についに実現した。 タカラヅカでは珍しい裁判劇という形式で物語は進んでいく。「上官殺し」の罪で裁かれようとしているのは、ティエリー・シンクレア少尉。彼は1年前、連邦政府からの独立の気運が高まっている辺境の自治州の基地に自ら志願する。自治州の安定を目指し、意気揚々と赴任したシンクレアだったが、そこで独立を目指す少数民族の娘ライラと出会ったことで、彼の人生は大きく変わっていく。初演された当時に起きていたユーゴスラビア紛争を彷彿とさせる筋立てである。 花組トップスター・柚香光が演じるシンクレアは軍服姿が見目麗しい。軍務一筋の彼が迷いながらも自ら信じた道を、狂気さえも孕みつつ進んでいく姿は「うたかたの恋」のルドルフにも通じるところがある。こういう役をさせたら右に出るものはいないと思わせる繊細さも魅力的だと思う。
注目ポイントは、上官を撃ってしまって正気を失い、震えている時の表情だ。まさに柚香にしか見せられない表情ではないかと思う。