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終戦後の日本に希望を与えた大スター!美空ひばりの活躍に初期作から迫る

1989年6月に52歳で亡くなって30余年経った今も、昭和が生んだ最大のスターであり続ける美空ひばり。1937年に生まれた美空より3つ年下の俳優・原田芳雄に子ども時代の話を聞いた時、「俺たちは、ひばりちゃんの歌に救われたんですよ」と話していたが、第二次世界大戦終結時に5歳だった原田少年は、その翌年から彗星のごとく現れた天才少女歌手・美空ひばりの歌を聞いて、生きる希望を見出した。彼だけでなく、戦後復興を遂げていった日本人にとって美空ひばりの歌は、明日を生きる活力を与えてくれたのである。

また、美空ひばりは歌手だけではなく、161本もの映画に出演した名女優でもあった。そんな美空の出演作を4か月連続で特集放送。6月には、彼女が12歳から18歳までの少女期に出演した、『悲しき口笛』(1949年)、『東京キッド』(1950年)、『伊豆の踊子』(1954年)、『ジャンケン娘』(1955年)の4本と短編『花形歌手 七つの歌』(1953年)が放送される。 『悲しき口笛』は12歳の時に出演した、美空の初主演作。空襲の焼け跡が残り、街には浮浪児が溢れていた終戦後の横浜を舞台に、戦地へ行ったまま生き別れになった兄・健三(原保美)を捜す、少女・ミツコ(美空)を描いている。浮浪児のミツコは、女給の京子(津島恵子)と流しのバイオリン弾きをしている父・修(菅井一郎)の父娘に拾われ、一緒に生活するようになるが、修が病気になり、ミツコと京子にさらなる苦難が襲いかかる。 この修の病気というのがメタノール中毒による失明で、戦後の混乱期には粗悪な密造酒を飲んで、失明したり亡くなったりした人が実際にいた。それだけでなく、困った時にミツコを助ける、風太郎と呼ばれた日雇い労働者の集団など、戦後の世相を織り込んだ波乱万丈な風俗映画になっている。

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